2007年11月28日
2007 CBL News 【Vol.20】
北京タイガース・李兵監督ら4人が
NPB読売巨人軍の秋季練習に参加
【北京タイガースCBL覇権奪回へ向けて】
2006年に続き、2年続けてプレーオフで広東レパーズの勢い
に屈し、チャンピオンシップシリーズ進出を逃した北京タイガー
ス。2003年から3年連続してCBLチャンピオンの座に就いた栄
光は、すでに“過去”の実績になりつつある。
しかし、来季の強豪復活に向けて、北京チーム首脳陣の意気
込みには並々ならぬものが感じられる。NPB・読売巨人軍と提携
関係にあるパイプを活かし、11月1日から20日までの3週間、
李兵監督が自ら巨人軍の秋季練習に参加。任秋革コーチ(スコ
アラー兼任)、呉猛投手および李龍達投手の3名とともに巨人軍
の合宿所で将来の日本球界を担う若手選手らと寝食をともにし
た。合宿所滞在中は、早朝から練習に明け暮れ、巨人二軍コー
チ陣から野球技術、指導法、コンディショニングに至るまで、実
践的なアドバイスを受けた。
11月16日、秋深まるジャイアンツ球場で李兵監督を取材した。
-今年のCBLを振り返ると?
「とにかく、ケガ人に泣かされました。代表チームに多くの選手を派遣したことも重なって、十分なメンバ
-でスタメンが組めない試合が続きました。その分、若手にチャンスが回り、伸びた選手も居たことが
せめてもの救いです。」
-広東レパーズに2年連続でプレーオフで敗れたことについては?
「CBL全体のレベルが確実に上がってきた証拠だと思います。チャンピオンシップシリーズに出られな
かったことは非常に残念ですが。去年から始まった地区制については、正直言って、地区のチーム編成
に少し不満も感じています。総じて強いチームが西南華北地区に偏ってしまっているので。」
-巨人軍の秋季練習参加の感想は?
「とにかく、野球に徹する素晴らしい環境を与えてもらっています。これだけの設備と環境は、残念です
が今の中国では持ち得ません。そして自分にとって一番の収穫は、トレーニングの概念が180度変わっ
たことです。これまで、「練習」というと、体力強化や筋力アップ、という側面でしか考えていませんでした
が、「ケガをしないための予防的なトレーニング」という発想を知り、理論と実践を学ばせてもらっていま
す。自分が短期で学ぶだけでなく、できれば今後も巨人軍からトレーニングコーチを北京に派遣して
いただき、より多くの指導者、選手達にも意識改革をさせたいと思っています。
-2008年に向けて、北京タイガースの強化ポイントは?
まず、守備力をしっかり固めたいですね。そして、攻撃力のアップ。主力のMLB球団への移籍もありまし
たし、空いたポジションを埋めていく作業から始める必要があるのですが。投手力でリーグを勝っていくの
は、来年はちょっと難しいかな、という気がしています。」
-特に期待している選手がいれば名前を挙げてください。
王偉(シアトル・マリナーズのマイナーへ移籍)の抜けた捕手に、李濤と楊洋という二人の選手が居ま
す。二人とも良い選手ですが、特に楊洋の打撃が良いので外野にコンバートをしようかと考えています。
そして、三塁手の国濤にも非常に期待しています。」
-来年は北京五輪もあり、野球への注目度もあがることが期待されますが、この辺りは?
「8月に北京で開催された五輪テスト大会(グッドラック北京2007)は、大変な盛り上がりで、わがチーム
の選手に試合を見せて勉強させようと思いましたが、チケットが8枚しか手に入りませんでした。(笑) あ
の会場(五棵�松五輪用野球場)の様に市内の交通の便が良い所でやれば、中国の野球でもあれだけ盛り
上がるのです。是非、ファンにとってアクセスの良い球場でCBLの開催があれば良いと思っています。皆
で考えるべき点だと思います。」
故障者に泣かされ続けた2007年シーズン。その苦しいチーム事情から生まれた“ケガを予防するト
レーニング法の確立”という発想。一見、地道に見えるが、ひとりひとりをベストのコンディションにもってい
く、という原点に返ってチームを再生しようとする李監督の狙いは、選手個々の潜在能力が高い北京タイ
ガースにあっては、理に適った戦略とも言える。12月にはチームの豪州遠征も予定されており、来季
3年ぶりの覇権奪回へ向け、反撃の“のろし”は上がった。
【取材協力:読売巨人軍】
【巨人軍の選手とともに守備練習をする呉猛選手】
【ピッチングの指導を受ける李龍達選手】